- Nobuo Hoshino's America Rail Trevelog
- アムトラック東行サウス・ウェスト・チーフ号乗車記
- ルート66と汽車を観る
- 一日目 ロサンゼルス・ユニオン駅、サウスウェスト・チーフ号
- 再び南カリフォルニアの鉄道の玄関口に立つ
- 2002年9月14日17時30分、1998年6月以来、天使の町カリフォルニア州ロサンゼルス(Los Angeles, CA)のユニオン駅(LAX,LAUS,LAUPT Los Angeles Union Station)に着きました。入国直後に荷物を預ける為に、一旦この駅に寄ってのからパサディナ(Pasadena, CA)の模型店ザ・オリジナル・ホイッスル・ストップ(The Original Whistle Stop, Inc)で買い物をして来ました。今回も撮影しますが、駅の内部のみとなりました。撮影をする前にバゲッジ・クレームに向かいます。バゲッジ・クレームには荷物一時預かり所が設置されていてそこに荷物を預けて有る為です。
- 今回の乗車前の撮影は使われていないランチ・ルームです。此のランチ・ルームのデザインはアリゾナ州ウィリアムズ(WMA Williams, AZ)の後に行こうとしているアリゾナ州ウィンスロー(Winslow, AZ)に在る歴史的なホテルのラ・ポサダ(La Posada)のデザインを手掛けたフレッド・ハーヴィー社(Fred Harvey Co.)お抱えの女性建築家のエリザベス・メアリー・ジェーン・コルター(Mary Elizabeth Jane Colter)の手によるものです。此のランチ・ルームの運営もフレッド・ハーヴィー社(Fred Harvey Co.)でフレッド・ハーヴィー社の主役であるハーヴィー・ガールズ(Harvey Girls)が利用客へのサービスを提供していました。
- ランチ・ルームとコンコースの撮影を終えて、直ぐにチケットカウンターに向かいます。発券を終える為です。チケットカウンターには並ぶ人もなく、アムトラックの予約サイトの予約確認画面を印刷した予約確認書とパスポートを提示して発券しましたが、タハチャピ(TEH Tehachapi, CA)からべーカースフィールド(BFD Bakersfield, CA)経由ロサンゼルス・ユニオン駅迄のバス乗車券を追加購入しました。此のバス乗車券の追加購入が重要な意味を持つ事は予想もできませんでした。
- 今回も西海岸−アリゾナ間の往復なのでアムトラック・パスの出番はなく通常の乗車券とスーパー・ライナースタンダードベッドルーム寝台券を購入しました。又、降車駅のアリゾナ州ウイリアムズ・ジャンクション(WMJ Williams, AZ)は荷物のチェックアウト・サービスは実施されていませんので、荷物は貸しカートに積み込んだままとなります。
- 売店は相変わらずでしばしの休息
- 時間待ちの間、駅舎の中を散策しがてら売店に行きましたが、前回の利用時と変わって居らずがっかりさせられました。 売店を見に行った後、コンコースのソファに腰を掛けてしばしの休息を摂ります。明日の朝も早いので、食事もそこそこに睡眠を摂らないと体が持ちません。
- ホームで撮影
- しばしの休息の後、東行サウスウェスト・チーフ号の発車番線のアナウンスが有り、貸しカートを押してアナウンスされた改札口に向かいます。改札口は閉鎖されたままで、此処でも暫く待つことになります。同じ列車でも寝台車の利用客と座席車の利用客は別々に並びます。改札口が開いたので貸しカートを押してプラットホームに向かいます。駅本屋からプラットホームへは地下通路を経由しますが、地下通路からプラットホームへの坂がなだらかになっているので列車の前までカートが使えるので、大きい荷物を持っても苦になりません(日本の鉄道はこういう点は見習うべきである)。
プラットホームに出た後、カメラを取り出して発車前の東行サウスウェスト・チーフ号と駅構内に留置されている車輌の写真を撮ります。撮影後カメラを片づけて、指定された車輌に向かいます。
- 列車に乗り込む
- 指定された車輌の前に立つ客室乗務員に乗車券を提示して乗り込みます。大きな荷物は一階の荷物置き場に置きます。貴重品、撮影機材は二階の個室寝台に揚げます。スキャナー(列車無線受信機)を用意します。目的地までの列車の速度と経路を確認する為のオルタモント・プレス社 (Altamont Press)の時刻表二冊も同時に用意します。降車駅のウイリアムズ・ジャンクション迄暗闇の中を通過することになるので、カメラは納めたままとなります。個室寝台の折りたたみテーブルを拡げ、用意したスキャナーと時刻表とミネラルウォーターを置き、個室寝台のソファーに腰を掛けて夕食迄のしばしの休息です。
- 列車の発車
- 予定より遅れて列車は発車しました。発車して直ぐに停車しました。客車の後部に締め切り郵便(United States Mail)車、急送小荷物(Amtrak Express)を積載した有蓋車(Box Car)、機械式冷蔵車(Mechanical Reefer)、鉄道・道路両用トレーラ(RoadRailer)の編成を連結するためです。列車は静かに後ずさりした後、客車に僅かながら衝撃を与えて停車しました。列車は停車から暫く経ってから、再び前進を始めました。前進を始めてもなかなか速度が上がりません。客車の編成よりも締め切り郵便車と急送小荷物車の編成のほうが長くて重いので、口の悪いファンからは「サウスウェスト・チーフ号は貨物列車」とか、頻繁にアムトラックを利用する方からは「アムトラックは赤字でつぶれそうだから、荷物(車)まで牽いて稼がなきゃいけない。」と云う声も聞こえてきます。此の文章を書いている時点よりも前にアムトラックの社長交代を機にダイヤの定時性が維持できないという理由で急送小荷物輸送は廃止されました。急送小荷物輸送に運用されていた有蓋車、機械式冷蔵車、鉄道・道路両用トレーラは一箇所に集められて留置されました。此の車輌群は新車又は新車同様に整備された車輌なので、直ぐに他社に引き取られる模様です。サウスウェスト・チーフ号は西海岸〜シカゴ間の距離が他の列車に比べて短い事と、通過する貨物鉄道のバーリントン・ノーザン・サンタ・フェ鉄道(BNSF Burlington Northern Santa Fe Railway)の線路容量が大きいため所要時間が最も短かくなっています。又、大都会のシカゴとロサンゼルスを直結しています。この為、併結される締め切り郵便車、急送小荷物車の編成が長い傾向が有りました。
- 検札と食事と終える
- 再度の発車の後、暫くして食堂主任が個室迄来て食堂の予約確認を行いました此処で番号を書いた紙を受け取ります。今回は明日の事を考えて第一回目にしました。その後暫くして車掌が来て検札を行いました。また暫くして食堂車からの呼び出しが有り、食堂車へ向かいます。
食堂車は隣の車輌なので直ぐに着きました。食堂主任に貰った番号を書いた紙を渡し、指示された食卓に着きます。席に着いて暫くして食堂担当の客室常務員から伝票を受け取って署名を入れます。高いサービス水準を保つサウスウェスト・チーフ号の食堂車ですが、今回の夕食は何を頼んで食べたのか思い出せず印象が極めて薄い物となりました。此の旅行での列車内での食事は此一回きりでした。先回のロサンゼルスからの乗車では出発日の夕食は実施されて居らず、軽食の提供のみでした。
- 入浴後個室寝台に戻る
- 食事を終えてから貴重品を持ったまま一階のシャワー室に行き、汗を落とします。例によって熱い湯は出ませんが、早い番は湯が満タン状態で湯を使っても湯が冷たくなり難いので湯を無駄にしないように汗を流します。シャワーの使用後は使用後のタオルでシャワー室の床と壁を拭いて置きます。個室寝台に戻ると急に眠くなり、客室常務員に依頼して寝台をセッティングして貰い下着姿になり寝台に入ってしまいました。
- カホン越えは夢の中
- しばしの睡眠の後、目覚めた処列車は止まっています。時計を確認した処発車から1時間半経っています。どうもカリフォルニア州サン・バーナディノ(SNB San Bernardino, CA)の様です。起きあがって確認しようとしましたが、緊張の反動と疲れから起きあがることも儘なりません。此処からの二時間が南カリフォルニアの撮影名所のカホン峠(Cajon-Pass)越えに掛かる訳ですが、明日の事を考えてカホン越えの楽しみは戻る時に取って置く事にして、また眠ってしまいました。
- 一日目 終
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- Text (C) Nobuo Hoshino
- Photo (C) Nobuo Hoshino