*演出*広瀬憲孔*
今回のお芝居を演出するにあたり、 早速、大正時代を調べました。
(未来も関係あるんですが、メインは大正)
できる限りの書物や「生き証人」を駆使しました。
その一人が、我が家の90を越える祖母です。
このリサーチが大変ったら大変。
だって、「今、ボケてる?」といのを見極めることから 始まるんですから…。

結局見極めのつかないまま、1時間過ごしたりね。 調べたあれこれ。
そのほとんどは、舞台本編で目に見えて 表現されることのない、いわゆるバックボーンになる訳です。 目に見えないからといって、侮るなかれ。 あるとないでは大違いなんです。

いきごみを書けと言われたんですけど。
話がそれたので、それついでに…。
結局あれですね。人間は自分の生きた時間しか 解らないんですね。あたりまえだけど。
総力をあげて調べてみても、大正も未来も確かな手ごたえとして掴みきれない。
だから想像し創造しなくちゃと、稽古に励んでおります。
調べた成果は、衣装。
「大正だから矢絣着とけ」は KOPじゃないぜとばかりに、事実と想像をつき合わせ揃えてみました。
そこらへんも本編とあわせて、お楽しみください。

*脚本*松尾有香*
超難産だった。

この作品を書いた感想は、この一言に尽きる。
たいてい1ヶ月ぐらいあーでもないこーでもないと考えて、いざ書き始めたら2週間とか長くても一ヶ月で第一稿ができあがるのがいつものパターンだったのに。 去年の10月ぐらいから考えはじめて、11月から書き始めて一回ボツにして一回ボツにされてできたと思ったらダメだしされて、もう一回書き直して。

足かけ半年で私が書きたかったもの。
舞台は大正時代だけれど、人そのものは今を生きている私達と少しも変わらない。
「あいつが好きだ」と言っては悩み、「あいつが嫌いだ」と言っては悩む。
『源氏物語』を例に出すまでもない、霞を食べて生きているいるようなやんごとなき方々も、「携帯がないと生きられな〜い」と口を半開きにしてメールを打つ高校生達も。

みんな同じ様なことで悩んで、悲しんで、苦しんで、喜んで、憎んで、殺して、愛して。

そんな少しも変わらないものを、書きたかった。

難産の末の赤ん坊は。 当然のようにかわいい。
「なんか猿みたい」「…宇宙人?」
そんな言葉はクソ食らえ。
演出や役者の世話になりながら、赤ん坊はすくすくと成長していくことだろう。

どんないい男、いい女になってお客様の前に姿を現すのか。
もしかして、盗んだバイクで走り出しちゃったりしてたら。

楽しみ半分、不安半分。
親の期待を裏切るなよ、と思いつつ。
親の期待を裏切るような子になれよ、と願いつつ。

*役者*香川光太朗役---奥村哲也*

奥村哲也今KOPは、気合いもやる気も十二分に満ち溢れています。
大正時代設定ということですが、みんなでしっかりと雰囲気づくりを進めています。
前回の双月夜と全く違うKOPらしい素敵な作品であることを約束します。
最後までどうなるかわからないストーリーを、そこにたどりつくまでの各役者陣のかけひきや心情の変化ぶりなど、どう演じ分けていくのか、稽古中からワクワク楽しんでいますので、皆さんも期待してお越し下さい。
お待ちしています。


*役者*時津 雅之役---周藤孝樹*

やはりぼくは○○と○○○からは逃れることができないのであろう。

稽古が進むにつれて、その思いは深まるばかりである。
イヤでは全くないが、おそらくKOP役者陣の中では一番ヘタクソである。

今回の『刻ノ祭』KOP初めての時代劇であり、大正時代ということで○○と○○○はないものだと勝手に思い込んでいた。
しかし台本を読んで自分なりに今回演じる役をイメージしていると、○○と○○○アリかな?と考えるようになっていた。
そのくらい頭を柔らかくしていないとこの役はできないな、と覚悟を決めた。
今回演じる人間は『隠し続ける』『演じ続ける』『想い続ける』いろんな顔を持った人間である。
観にきて下さった方々が魅力に感じるような役にしたい。

伏せ字ばかりでゴメンナサイダー。


*役者*御崎 桜役---松尾有香*

「これは有香ちゃんの代表作になるよ」

場違いにゴージャスな喫茶店で演出とお茶をしているときに、そう言われました。
今まで演じてきたどの役も、もちろん「今の有香のベストでぇーっす!」という心意気でやってきたのは確かだけれど。

この『御崎桜』という役は、けっこう難物で。
「わっかんねーよっ!てめえの考えてることなんてっ!」
あんなことや、こんなことや、あんなことまでしやがって。

ぎりぎりぎりっ。

と何度、稽古場や風呂場(湯船に浸かっているときはたいてい、台本のこと考えてる)でぶち切れそうになっていることか。
確かにこの『桜』をうまく手なずけられたら、「代表作です。えっへん」と胸を張って言えるかもしれません。

では(いらっしゃるのかどうか知りませんが)、有香マニアな方へ朗報。
こっそり、ポイントを教えますからね、メモってください。
もしくはコピペお願いします。

1.○○が聞けます。
2.○○が見られます。
3.○○が見られます。
4.○○も見られます(たぶん)。
5.○○○○○○も見られます(…)。

お楽しみに。


*役者*御崎 菊乃役---水野良子*

今回のお芝居は、台本を頂いたとき正直「難しい・・・」の一言しかでませんでした。
稽古を始めて、本番が近くなった今も、自分にとっての難しさには変わりありません。

が!内容はとても濃いです。魅力的です。 難しいながらもとても惹かれています。
クライマックスなんて、もうたまりません!
水車のように回る人間模様、愛の形、自分が体験しているかもしれない事、そして化かし合い。
作品の価値を下げる事のない様、作品の意味、演じる役から感じとった事を 表現したいと思います。


*役者*御崎 葵役---横井真紀子*

時に思うことがあります。
チラシにもデデンと出ているこのコトバ。

「やり直したい」

そんなうまいことばかりいかないものだよな、人生って。 あ、お芝居も・・・なんて。
そう、この「刻ノ祭」は私にとっては初の本公演。 何事も思ったようにはいきません。
でも、ここで芝居をするんだ!と決めたことを「やり直したい」とは思わない。 (その時何か別のものを諦めた?ような気もするけど・・・) 楽しんで苦しんで、やれるだけやって、何かは分からないけど 観に来てくれた人へ少しでも多くのものを飛ばせたらいいなと思っています。