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| 6月というと低くたれ込めた灰色の雨雲と,ジメジメとした湿気で,憂鬱な気分にしてくれる梅雨を連想してしまうが,上旬は初夏らしいさわやかな青空を見せてくれる日が意外に多いのだ.こんな夜は透明度もいいので,あっと驚くような美しい夏の星空に出会える.梅雨が明けて本格的な夏を迎えるころは,大気の水蒸気量が増えて,透明度が落ちるので,今のうちに天の川がダイナミックに流れる夏の星空を先取りしておこう. 初夏とはいえ,おおぐま座・うしかい座・おとめ座の春の南北ラインは,天頂を貫いて,まだまだ夜空の主導権は春の星座が握っている.しかし気がつくと,北−東−南にかけての地平線上には,まるで霞のように夏の天の川が横たわっている.すでに北東の空には,こと座のベガ・わし座のアルタイル・はくちょう座のデネブがつくる,夏の大三角が横たわって出番を待っている.また東の空からは,大蛇を抱えた巨人へびつかい座が,のっしのっしと昇り,南東の空には,夏はオレの季節と言わんばかりに,さそり座が上半身をもたげ,赤い1等星アンタレスが不気味に輝いている. |
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