皆既日食

あいつが還ってきた 2008年8月1日
柔らかな幻想的コロナを見た!


●砂漠に沈む皆既日食
 2006年3月29日のアフリカ西ヨーロッパ皆既日食以来、2年4か月ぶりに、2008年8月1日、北極海,ロシア,モンゴル,中国などで皆既日食を見ることができる。
 観望地は、ロシアのノボシビルスク,中国の伊吾,嘉峪関,酒泉などで、晴天率は、ロシアよりも中国のほうが優っている。
 皆既の高度は、15度と決して高くはないが、砂漠の上に浮かぶ幻想的な黒い太陽を見ることができそうだ。
 コロナの形状は、太陽の活動周期である11年で変化することがわかっている。1999年のヨーロッパ東アジア皆既日食のときが極大のピークで、このときは四方八方に放射状に広がったコロナが見られた。そして極小期となった2006年エジプト皆既日食では、東西に延びたコロナだった。今回は、極小期から極大期への移行期間に当たっているが、比較的穏やかな東西に伸びたコロナとなった。

●嘉峪関での状況
嘉峪関(かよくかん)は、西安の西北西約600km、ウルムチの東約1000kmの、万里の長城西の端にある町。8月の平均雲量は35%程度と少なく晴天率も高い。
 ここでは、西に傾いた太陽が、18時15分、太陽は右下から欠け始める。そして、西に移動しながら食分が深くなってゆき、19時12分に高度15°で第2接触となり、ダイヤモンドリングに続いて幻想的なコロナが広がる。そして19時14分には再びダイヤモンドリングが見え皆既が終わる。皆既継続時間は1分30秒ほど。
その後、20時07分には、元の太陽に戻る。太陽高度は、3度しかない。
具体的な観測場所は、中国当局が指定した嘉峪関のすぐ東の町酒泉から北約50kmの金塔の砂漠地帯だった。

●天候は快晴
7月29日敦煌の天気は、曇り。ほとんど雨の降らない敦煌で曇りとは、いやな予感。30日も前線基地の酒泉に入った31日も曇りがち。砂漠地帯でこんなに天気が悪いのは、台風の影響だった。しかしそんな心配も台風がすべて吹き飛ばしてくれ、日食当日は朝から雲ひとつない快晴となった。

●7月22日皆既日食直前情報●
7月22日に皆既日食が起こるが、この日食は日本でかなりがれている。その理由は、
1.46年ぶりに日本の領土から見ることができる皆既日食であること。
2.完全に太陽が隠される時間が今世紀最大級の6分39秒もあること。
3.夏休みに起こる日食であること。


●日食って何?
日を食べると書いて「日食」。誰が日を食べるのかといえば,それは「月」。
昔インドでは、大きな龍が日を飲み込むために起こる不吉な現象とされ、日食が始まるとどらや太鼓をたたいて、この龍を追い出したという。
日食は、どうして起こるのだろう。実はときどき月が太陽の前を通過することがあるんだ。そのようすを地球から見ると、月が太陽を隠すことになる。ところが昼間は月の姿が見えないので、太陽がだんだん欠けていくように見えるというわけ。
 そして、月が太陽を完全に隠してしまうと、そのまわりに幻想的なコロナが広がり、あたりは薄暗くなる。これを皆既日食という。

●7月22日 今世紀最大級の皆既日食
2009年7月22日に、月が太陽をすっぽり隠してしまう皆既日食が起こる。これは日本で見ることができる皆既日食としては実に46年ぶりのことだ。
ただし皆既日食が見られるのは、九州南海上に浮かぶ屋久島から奄美大島北部の間と硫黄島付近。海外では、インド北西部から中国南部。
屋久島より北の地方では、残念ながら皆既日食にはならないが、太陽が大きく欠ける見応えのある部分日食となる。
名古屋では、9時49分南東の空高度58°に昇った太陽の右上から欠け始め、11時8分最も欠ける食最大となる。食分は79%。そして12時27分に元の円い太陽に戻る。





●日食を観望するには
 日食で太陽が欠けて行くようすは、まぶしすぎて直接見ることはできない。問題は,あのまぶしすぎる太陽を、どうやって目に優しい明るさにまで減光するかだ。失明の危険をはらむ太陽観望なだけに十分注意をするとともに、しっかり確認しておこう。
●絶対に使ってはいけないもの
 不透明な下敷き・黒いビニール袋・黒いフィルム・ガラス板にろうそくなどのススを付けたもの、現像済みフィルムの未露光の黒い部分など。これらは太陽のまぶしさを抑えることはできるが、眼に有害な紫外線を通してしまうので、短時間でも使ってはいけない。

●安全に見る方法
 ではどうするか。意外にも昔から使われている方法が目にやさしいようだ。たとえば木漏れ日を見る方法。木の葉の間や、小さな孔を通過した太陽光線は、ピンホールカメラの原理で地面に欠けた太陽像を映す。これをもう少し積極的に利用して、ラップの芯の片側にアルミホイルをかぶせ、中央に直径1mmほどの孔を開け、もう片方にトレーシングペーパーをかぶせて、そこに太陽像を投影するという方法がある。その他、直径1mm〜5mm程度の孔の開いたものならなんでもOKだ。厚紙に穴を開けてもいいし、孔開きお玉、こしょうや食卓塩の穴の開いたフタなども利用できる。

 市販されているものとしては、日食グラスや日食メガネ等の商品名で販売されている太陽観望グッズがある。これらは十分な赤外線対策をしてあるので、安心して太陽を見ることができる。

《注意!!》

★絶対に日食グラスや日食メガネをかけて双眼鏡や望遠鏡をのぞいてはいけない!
★長時間太陽を見続けないこと。欠け始めたら10から15分に1回見る程度で十分。
★熱射病にならないように、日陰で休みながら、水分を取ながら見よう。


皆既日食は人の価値観を変える


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